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 これからの時代、21世紀は、マルチチャンネルの時代と言われています。今までは2チャンネルが ほとんどでしたし、ステレオと言うと、字のごとく、2チャンネルのオーディオ装置を意味しました。 現在でもCDやアナログレコードは2チャンネルですし、今後もそれはまず変わらないでしょう。 (CDは、いずれすべてDVDAudioにとって変わられると、私は思います。)
DVDAudioは、5チャンネル を前提として、製作者が2チャンネルから3チャンネル、4チャンネル、5チャンネルまで自由に 選択できるように設計されており、そのようなDVDソフトも販売されております。
SACDも、マルチチャンネル(5チャンネル)の再生装置が発売されています。
 私の個人的な意見としては、クラッシック再生に必ずしも5チャンネルは必要とは思いません。 (ただし、前方3チャンネルは、是非やってみるべき方式だと思います。これは、従来の左右の スピーカーにセンタースピーカーを1個のみ追加した方式で、従来のステレオがスピーカー間の 楽器はあくまでも仮想定位であるのに対し、中央の音抜けのない重厚なサウンドが得られます。 これは、私が、今後是非推進してほしいと提唱している方式。今までの録音資産および最近の録音は、 ほとんどがマルチチャンネルでとられているが、それがそのまま使えるメリットがある。)
 DVDやSACDのクラッシックのオーケストラ再生におけるアドバンテージは、空間の再現性の 飛躍的向上でしょう。今まで、CDと言う入れ物の中で閉じ込められていた音楽が、DVDや SACDと言う、情報量にしたら2桁から3桁も違う容量の入れ物に、自由にしかも完全な形で 入れられるようになり、のびのびと自然な形で再現されるようになったことが最大の収穫でしょう。 これは、DVDAudioの5チャンネルだけでなく、2チャンネルソフトでも証明されています。 SACDでも同様です。
 以下は、2チャンネル再生を前提としていますが、5チャンネルマルチへの発展もすぐ 可能な内容にしてあります。

スピーカーの選定

 一言で言えば、オーケストラがリアルに目の前でガンガン鳴って、しかも、好みの音の出るもので あればなんでも良い!ですが、これでは、これだけでおしまいになってしまいますので、詳しく 述べましょう。
 まず、絶対条件として、大型のフロア型のスピーカーであること。小型のブックシェルフタイプや、 最近はやりの中型までのトールボーイタイプは、低域が自然に、そして十分に再生されませんから 不適当です。
 それから、クラッシックの場合、特に重要な位相の管理のできているスピーカーであること。 目安としては、3ウェイであろうが4ウェイであろうが、各ユニットが基本的に縦に一列に 並んでいることは重要です。もちろん、各ユニットが一列に並んでいないスピーカーにも 良いものはありますが、オーケストラ再生には向きません。位相が管理されているということは、 専門的なことなので、ここでは簡単に説明しますと、低音から高音まで、楽器のそれぞれの周波数成分が 互いに遅れることなく、正確に音波として放出されることと言えましょう。低音だけが遅れて 聞こえたり、あるいは高音だけが音を引きずったりする傾向のあるスピーカーは、一聴すると サラウンド感が感じられ、音が広がっていい音のように感じられるかもしれませんが、 オーケストラ音楽では、すぐ聴き疲れするでしょう。
 最大許容入力や、出力音圧、インピーダンスは、厳密には多少意味はありますが、家庭で使う分には、 大型スピーカーならば、どれも気にする必要はないと思われます。
 もうひとつのポイントとして、DVDAudioのマルチチャンネルにトライするなら、同一メーカーで 同一形式のリアあるいはセンタースピーカーが発売されているものが良いと思います。これは マルチチャンネルの場合、基本的に同じ種類のスピーカーで5台そろえないと、音色や音場空間が 異なってしまい、うまくいかないからです。これについては、次回詳しく述べるつもりですが、 5台とも全く同じ物にする必要はありません。スコーカ−以上(ミッドレンジとハイレンジ)が おなじスピーカーであれば、リアとセンターは多少小さいものでも問題ないと思います。 私のオーディオルームでは、前方左右は、大型モニタースピーカー、センターとリアの左右 2台は、1つ小さい型のモニタースピーカーを使用しています。
 以上の条件で、好みのブランドから好みの音のするスピーカーを買って、大きな間違いは ないでしょう。スピーカーが、最も音色を決定する重要なオーディオ機器であることは忘れずに!
 私自身の好みはというと、スピーカーには余り個性の強いものは好みません。むしろ、 自然にそっけなく鳴っているくらいのほうが、経験的に良いスピーカーのように思います。 歪、位相、周波数特性等のデータ上も優れているような気がします。
 スピーカーは、一度決めたら、そうそう替えるべきものとは思いません。気に入ったスピーカーを 十分鳴らせるように、各オーディオ機器を十分に時間をかけて設定するべきでしょう。  しかしながら、物には寿命があります(特にユニット)ので、ある程度で取り替える必要はあるでしょう。 その期間はケースバイケースでなんともいえませんが、一般的にユニットは10年以上は無理でしょう。

パワーアンプの選定

 アンプは、オーディオ機器の中で、最も個性のない、個性の出にくいものと考えられていますが、 私はそうは思いません。スピーカーが音色を決定するものとしたら、アンプは音の出方を決定する 重要な部分です。ここではプリアンプとパワーアンプと分けて考察します。一体型のプリメイン アンプもだめではありませんが、セパレートタイプがベターです。
 パワーアンプもスピーカーと同じく、クラッシック音楽が十分鳴らせるもので好みの音がする ものであれば何でも良いわけですが、これで終わるわけにはいけませんので、詳しく述べましょう。
 まず、はっきりいえることは、現行のアンプで完璧なものはいまだ存在しないと言うことです。 各社いろいろの回路を考案したり、いろいろな工夫をしていますが、それぞれに長所、短所があり、 すべての面で完璧な方式が存在しないのが事実でしょう。
 ただ、これもはっきりいえることは、オーケストラ再生で重要なことは、十分なパワーがあること、 音の出るスピードが十分に速く、そろっていること(位相が管理されていること)、周波数特性が フラットであり、変な音のくせや色づけのないアンプであると言うことです。
 パワーについては、前述の12畳程度のオーディオルームであれば、片方のチャンネルが 8オームで100Wあれば十分と思われます。15畳程度でしたら125W位でしょう。ただし、 これには条件があり、スピーカーインピーダンスが4オームで2倍の200Wの出力、2オームで 400Wの出力(いずれも片チャンネル)が保証されていること、およびクリッピング時の出力値 (これはカタログには記載されていないことが多い)が、定格の2倍程度以上ある (2倍の出力まではクリッピングしない)ことの必要があります。(このようなアンプを電流処理能力に 優れていると言う。また、スピーカーを定電圧駆動可能なアンプとも言う。)          
 というのは、スピーカーの公称インピーダンス(カタログ値)が8オームと言うのは、規定の測定時の ことであり、実際の使用時は6オーム位が標準的で、特に再生周波数が低い場合は、一般的に インピーダンスは低下し、極端な場合は2オーム以下になるからです。(正確には、そのユニットの 共振周波数と高い周波数領域でインピーダンスは上昇する傾向にある。) 逆に、4オーム時に 出力が2倍出ず、2オーム時の出力が記載されていないモデルは、音の瞬発力やエネルギー感に 欠ける再生となり、ストレスがたまる音響再生となります。そのような機種の場合は、パワーの 余裕を見て片方のチャンネル300Wくらいが最低必要となるでしょう。
 ここで、多少話が矛盾するようですが、オーケストラの大音量再生には、パワーが大きいことは、 基本的に良いことです。一般的な音楽鑑賞には20Wもあれば十分などと、特に管球アンプの本 などには、書かれていますが、これは、とんでもない間違いです。オーケストラのダイナミック レンジは、110dB以上です。CDは100dBは確保されています。 20W片チャンネルで、十分に音楽が聞けたのは、LPレコードの時代の話。私は、理想的には、 片方のチャンネルの出力が500W位が、15畳位の部屋に最適と思っています。
 位相については、残念ながら、カタログや外見からは判断できません。実際に試聴して 決めるしかありません。それも、できれば自宅に持ってきて、現行のスピーカーやCDあるいは DVDプレイヤーに接続してみるのがベストです。試聴のポイントは、あくまでも自然に 鳴っているもの、派手な音のしないもの、それでいて何かしら音楽的に訴える所のあるものを 選ぶことです。一見派手な音のするもの、音がパーッと広がって聞こえるもの、ただ ドカンドカンと圧倒されるような音のするものは、位相が狂っていたり、作為的な回路が 不自然な音響を形成している場合が多いので避けるべきでしょう。
 周波数特性については、現在のパワーアンプはどれもカタログ値はほとんど同じなので、 これも試聴して決めるしかありません。残念ながら、カタログ値は同じなのに、実際の 聞こえてくる音の周波数特性は、アンプごとにかなり異なります。アンプによって、 低音が良く出る、あるいは出ない、高音がきつい、逆にマイルドなどさまさまです。 これは前述のように、アンプ回路にいまだ完全なものがなく、特に高級なモデルは、各社いろいろ 頑張ってはいますが、それぞれ問題点が多少なり残っており、それが逆にそれぞれのアンプの 個性を形成していると考えられないところもなくはありません。
 私の現行スピーカーシステムに対するパワーアンプは、3台目です。アンプだけは、私は、 徹底的に気に入るものを見つけるべきだと思います。
 アンプにも寿命があります。一般的に、電解コンデンサーは10年で寿命がくると言われており、 その位でオーバーホールするか取り替える必要があるようです。

プリアンプ(コントロールアンプ)の選定

 プリアンプは、コントロールアンプとも言われるように、ボリュームや音質のコントロール を行う機器です。CDやDVDプレイヤーのアナログ出力を受けてトーンコントロールや ボリュウムコントロールをした後、パワーアンプに出力する形式が一般的ですが、 最近はCDなどのデジタル出力をデジタルケーブルで受けて、デジタル信号のまま トーンコントロールやボリュウムコントロールをした後、アナログに変換してパワーアンプに出力する、 デジタルプリアンプも数社から発売されて好評のようです。ちなみに、私はこのデジタル プリアンプを使用しています。
 デジタルプリアンプは、アナログアンプの使用回数が1回減ること(CDやDVDプレイヤーの アナログ出力アンプとプリアンプの出力で合計2回のところが、デジタルプリアンプ1回で 済むので、その分音質劣化が少ない)、デジタル領域でトーンコントロールすることにより、 アナログプリアンプのトーンコントロールで付きまとう歪や位相の変化がほとんど無くなること、 後で述べますが、DVDAudioの場合はスピーカーコンフィギュレイションが可能となることなど、 多くのメリットがあります。
 DVDAudioの5チャンネルをトライするなら、残念ながらアナログプリアンプは、かなり 無理があります。DVDと言うのは、ほとんどパソコンの世界であり、情報量が多く、 いろいろコントロールあるいは調整しなければいけないことが多いので、デジタルプリアンプ でないと難しいと思います。このあたりは、セッティングの項でも詳しく述べますが、マルチ 再生についても次回に詳しく述べます。
 それともうひとつは、Pioneer(日本)とACCUPHASE(日本)からは、それぞれの専用の DVDプレイヤーと専用のSACDプレイヤーを特殊な方式でデジタル接続できるプリアンプが 発売されています。これは現在のところ、DVDAudio、SACDとも基本的にデジタル出力が 著作権保護のため許されていないため、このような専用モデルの特殊な接続のみ、 特例認可されているものです。これらのモデルのデジタル接続の効果は、絶大なものがあります。 それはDVDやSACDだけに及ばず、CD再生においても他を圧倒しています。
一般のモデルの デジタル接続は、単にディスクから読み取ったデジタル信号を出力するのみですが、 これらは、他にクロックの同期信号やその他の情報を出力しているようで、その効果は 高価なD/Aコンバーターと高級CDプレイヤーを接続した場合を明らかに上回ります。 後者の場合も素晴らしい音には違いありませんが、しょせんCDの音であるのに対し、 PioneerやACCUPHASEのデジタル接続したモデルの音は、録音スタディオでモニタースピーカーから 聞く音と言った方が良いくらい異なります。
 プリアンプの一般的な具体的選定基準は、なかなか難しいものがあります。 ある程度の重さがあること、これは電源や回路にお金がかけられていることを意味します、 必要な機能がついていること、逆にAVアンプのようなビデオ回路等の音質を劣化させる ものがないことなどでしょう。本来は試聴が必要ですが、なかなか試聴してもプリアンプの 音質評価は難しいものがあります。プリアンプだけは、オーディオ雑誌の評価を参考に して選んでも、とんでもない間違いはないと思います。オーケストラの大音量再生は、 オーディオの中でも一番再生の難しい分野であることは忘れず、ある程度の投資は覚悟して。

CDプレイヤー、DVDプレイヤーの選定

 先ほど、今使っているCDプレイヤーの音質がアナログレコードより悪い人は、即刻CDプレイヤーを 買い換えるべきといいましたが、今買い換えるならば、CDプレイヤーではなく、DVDAudio プレイヤーあるいはSACDプレイヤーとするべきでしょう。単体のCDプレイヤーよりも、 CDを再生してもずっと良い音のするDVDやSACDプレイヤーが多いからです。私は、すでに CD専用プレイヤーは使用していません。お払い箱と相成りました。
 CDプレイヤーにせよDVDプレイヤーにせよ、先ほど述べたようにデジタルプリアンプに デジタル接続する場合は、これらプレイヤーは単なるデジタル信号読み出し装置となるわけですが、 ではただ単に信号を読むのだから安いものでも高級なものでも全く同じ音がするかと言うと、 そうではありません。後のセッティングの項でも述べますが、単なるデジタル信号読み取りの 場合でも使用の仕方、セッティングによって音は全く異なります。
 結論から言えば、デジタル接続の場合は、プレイヤーによって音色はほとんど変わりませんが、 音質はかなり違うと言うことになります。ある程度しっかりした、電源や構造体にお金が かかっているものとするべきでしょう。目安とすれば、オーケストラの大音量再生の場合は、 重量が20キロ以上のもの、10万円以上(本当は最高級品といきたいところですが!)の クラスのものが最低は必要でしょうか。先ほど述べたメーカーのそれぞれの専用モデルは、 かなり高価ではありますが、いまのところDVDやSACDのデジタル接続は、こういった方式しか 許されていませんので、仕方ないでしょう。
 アナログでプリアンプに接続する場合は、プレイヤーの品質が直接、音色や音質に関係 しますので、ことは慎重に決めるべきでしょう。同様に重量20キロ以上で、各メーカーの 最高級品(この場合は残念ながら譲れない)とすべきでしょう。
 SACDは、2チャンネルもマルチチャンネルも、基本的にアナログ接続ですから、プレイヤーは、やはり、最高のものが必要という結論にならざるをえないかもしれません。

デジタルBS−tuner(デジタルハイビジョンチューナー)、および、
デジタルVHSVideo (デジタルハイビジョンビデオ)の選定

 BSデジタル放送が、昨年12月から開始されました。当初、あまり期待していませんでしたが、 今年の新年のクラッシック放送(NHKBS−hi,BS−A,BS−i)を試聴して、今後のオーディオソース として重要なものの1つであると思いました。一言で言えば、今までのBS放送が、ばかばかしく なるほどの高画質、高音質です。これもぜひ多くのクラッシックファン、オーディオファンに 体験してもらいたいものです。
 私は、CS放送のSkyperfecTVのclassica−japan(736CH)を開局直後からずっと見てきましたが、 それはそれで、勉強になったり、良い演奏や録音もありましたが、しょせん古い資料であるものが ほとんどであり、オーディオルームで大音量再生できるソースは、ほんの数本しかありませんでした。 特に音質については、一般のテレビ放送の域を出ておらず、CDやDVDと比較することができる レベルではありませんでした。
 デジタルハイビジョンのクラッシック放送は、大音量再生可能な優れたものが、これからいろいろ 出てきそうで大いに期待できます。今後の私の放送からの音楽ソースは、BSデジタルハイビジョン からのみと決めました。
 2000年12月現在、家電各社から、BSデジタルtunerと、Panasonicなどから、デジタルハイビジョン ビデオが発売されています。これらは、実はPanasonicやSONYなどのOEM製品であるものが ほとんどなので(特にTuner)、基本的にどれでも良いと思います。

モニター(ディスプレイ)の選定

 映像がない方が音楽や音響に没頭できるのは間違いない事実ですが、優れた映像つきの音楽芸術の 感動は、また格別のものがあります。特に、先ほど述べたようにBSデジタルで優れた映像付の音楽番組 が多く放送されるようになれば、映像ディスプレイの選択もオーディオルームのオーディオ機器の 一つとして重要です。

 モニターディスプレイは、画面が大きなものであればなんでも良いと思いますが、DVDAudioをやる 場合は、モニターの置き方が大変な問題となります。というのは、DVDVideo(映画)の場合は、 センタースピーカーは画面の上か下に置くものが発売されていますので、それを使用すれば何の 問題もないのですが、DVDAudioの場合は、これは不適当です。 
  DVDAudioは、前方3台は全く同じスピーカーでそろえるべきでしょう。そうなると、ディスプレイは、 中央のスピーカーが邪魔になり、スピーカーの前か後ろに置くことを考えざるをえませんが、 ここで発想を転換してスピーカーの上の方に置く(スピーカーに乗せるのではない)のが良い 方法と思います。できれば壁掛け型のプラズマディスプレイがベストですが、もし、前方3台のスピーカーの中央に出窓があれば、 (プラズマディスプレイでも良いのですが)半額程度で買える液晶リアプロジェクターを出窓の中に設置することもできます。
 私は、3台のスピーカーが並ぶ壁の中央の出窓(高さ1メートル)の中に、このSONYの液晶 リアプロを設置しましたが、音場との違和感は全くありません。

オーディオラックの選定

 オーディオラックは、オーディオ機器を収納する台です。これは音質には影響しないと 考える人も多いと思いますが、それは間違いで、音質を最終的に決める決定的な意味を持つものです。
 それは、スピーカーが音を出せば、必ずそのエネルギーは大なり小なりオーディオラックを伝わり、 オーディオ機器を振動させますが、伝わってきた振動エネルギーは、必ず音質を変化させるからです。 これはデジタルの時代になっても重要なポイントで、セッティングの項でも述べますが、 基本的には振動が全く伝わらないようにすることがベストです。現実的には、それは無理なので、 できるだけ振動が伝わらないようなラックを選ぶこと、できるだけ頑丈な重いものを選ぶことに 尽きましょう。そして、その置き方を変えてみて、できるだけ良い音響のする位置や置き方を 選ぶことになります。
 私は、DENON(日本)の木製の重量のある大型ラックを使用しています。


オーディオケーブルの選定

 オーディオケーブルとはDVDプレイヤーやSACDプレイヤーCDプレイヤーとプリアンプ、およびプリアンプとパワーアンプをつなぐコードのことです。
 このコードの選択は非常に重要です。オーディオラックと同じく、最終的に音を決めてしまうものです。各種のケーブルが出回っており、値段もピンからキリまでさまざまです。基本的には、信号を減衰したり変化させたりせずに、100%そのままダイレクトに伝えるものがベストです。しかしながら、それは不可能で、どのような素材や構造を使用しても、多少なりは音質が変化します。
 では、どのような基準で選べばよいのか。この質問に答えるのは、かなり難しいことです。現実的な問題として、お買い物で一番問題になるのは値段でしょう。私は、いくら音がよくても、1本20万円もするケーブルは、ナンセンスだと思います。私は、1本3万円までと予算を決めて、選択するようにしています。このくらいの予算なら、一部のメーカーを除き、大体のメーカーの必要十分な性能のグレードのものが購入できるようです。
 まあ、本来は直結がベストなはずのものですから、ケーブルはある意味で、オーディオ趣味の中では、割り切って考えることが必要な分野かもしれません。
 私は、以前はaudio−technicaのものを好んで使用していましたが、少し高域よりのサウンドで線が細いことに嫌気が差し、現在はACROTECのものを使用しています。ACROTECは、ほとんど色づけなく伝送してくれるケーブルで、聴感上の歪みや位相の回転は全く検出できない、優れた製品だと思います。


スピーカーケーブルの選定

 
スピーカーケーブルは、パワーアンプからスピーカーを駆動するエネルギーを最終的に スピーカーに送り込むものですから、当然音質に大きく関係してきます。
 このケーブルも、それこそありとあらゆるものが発売されていますが、やはり最終的な 選択基準は値段でしょう。私は、いくらなんでも2メートルセットで40万(純銀線使用) などというケーブルは許せません。
 私は、昔からBelden社(アメリカ)のStudioシリーズが好みで、主として727Mk2を 使用しています。 単価1メートル1400円くらいですが、バイワイヤリングで接続し、 DVD Audioの5チャンネルを接続するとかなりの長さが必要(私のオーディオルームでは 総延長60メートル位)となります。 これは、実際にStudioで使用されているもので、超高域から重低音域まで色づけなくバランスよく 伝導されるケーブルで、大変コストパフォーマンスの高いものと思います。
 それからもう一つ、私の重視していることは見た目です。いくら音が良くても、 灰色や真っ黒の極太の線がオーディオルームを蛇のように走っていては、 インテリア感覚ゼロとしか言いようがありません。先ほどのBeldenのものは、銀色と銅色の線が 透明の被覆から見えるもので、フローリングの床と非常によくマッチします。

電源ケーブルの選定

 電源ケーブルの選択も、非常に重要です。ただし、これは壁コンセントからオーディオ機器まで についてのみ考えるのではなく、本来は家の引込み線からブレーカー、屋内配線までトータルに 考えるべきものです。
 一般に、高級なオーディオ機器には優れたメーカー製の電源コードが付属してくるように なりましたので、これはそのまま使用した方が良いと思います。そのコードを差し込む電源タップは、 ノイズフィルター付の良質なものが良いのですが、パワーアンプが左右別々(モノラルアンプ2台) となれば、2経路用意したほうが良いでしょう。
 また、デジタル信号を扱うオーディオ機器(CDやDVDプレイヤー、デジタルプリアンプ、 デジタルBS−tuner、D−VHS Video)とアナログ系のオーディオ機器(パワーアンプ、 アナログプリアンプ)のタップは、必ず別にすべきです。 これは、デジタル信号を扱う機器は、電源経由で、他のアナログ機器の回路に障害をおよぼし、 音質を劣化させる可能性があるからです。
 また、デジタル、アナログそれぞれ専用のブレーカーから専用の屋内配線経路を引くべきです。 これは、後から工事するのは難しいかもしれません。もし可能なら、パワーアンプ経路の 専用屋内配線は、極太の配線材を使うか、標準の配線材でも2重にすると歴然と効果があります。
 コンセントタップに話は戻りますが、これもありとあらゆるものが発売になっていますが、 あまり高価なものはナンセンスです。 私は、前述のaudio−technicaのノイズフィルター付 のものを愛用しています。




 一言で言えば、音が左右のスピーカーから外側に広がって聞こえるものはだめです。 こういうオーディオ機器は、前述の位相が狂っていることが多く、一見良い感じがしますが、 すぐ聴き疲れします。これは、クラッシックのオーケストラ音楽の大音量再生の絶対的重要ポイントです。 楽器はすべて左右のスピーカーの中にきちんと定位して聞こえ、音量の変化があっても、 すなわち大きい音のときでも小さいときでも、決して前に飛び出してきてはいけません。 ただし、金管楽器や打楽器は、フォルテのときは楽器の位置はそのままで、音だけ前に突き 抜けて来ないといけません。また、特定の音が響いて聞こえたり、何か耳障りな音がするものもだめです。 とにかく自然に、しかし、鳴る時は鳴ると言う風に、基本は元気良く鳴るのがオーケストラ 再生に適したオーディオ機器です。
 これはまたの機会にも述べますが、クラッシック音楽の基本は、ハーモニーです。 メロディーやリズムも重要ですが(合わせて音楽の3要素と言う)、オーケストラ音楽の 基本はハーモニーを聴くことです。重低音から中高音、超音波に近い領域(これは楽器の 倍音成分)まで均等に再現されなければ、ハーモニーは楽しめません。概して、日本製の スピーカーやアンプは、カタログの数値は同じでも実際の低音域の出が悪いものが多いようです。 低音域は音楽を支える基礎のようなもので、オーケストラ音楽では特に重要です。


 オーケストラ音楽の再生の難しさは、再生の音量が大きくなるにつれ倍増します。 音量が小さいときにはわからなかった問題点が、音量が大きくなるにつれどんどん出てきます。 極論すれば、小さい音で聞くなら安いオーディオシステムでも十分です。大きな音で 聞きたいという欲望が出てきた時に、装置のすべてを大幅にグレードアップしなければならなくなるのです。





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