最近では、医学の進歩により、少しずつ、B型・C型とも、新規発症の患者さんは 減ってきてはいますが、やはり肝臓病の中で重要な病気であることには変わりありません。
 B型慢性肝炎は、ほとんどが出産時]ないしは乳児期に母親から感染した肝臓病です。 成人してからの感染では、慢性肝炎となることは、ほとんどありません。 治療は、内服薬、注射薬などです。病状に応じて組み合わせていきます。
 C型慢性肝炎は、C型肝炎検査がなかったころの輸血や、予防接種が原因で感染した肝臓病ですが、 早期にインターフェロン注射で治療すれば、ほとんどの患者さんが治癒できる病気です。
 残念ながら、感染してから年月が経ち、C型肝炎ウイルスが増えすぎてしまってからは、効果が期待できません。 当院でも、開院以来、数10名の患者さんが、インターフェロン治療を受けましたが、ウイルス量の 少ない患者さんと、インターフェロンの効きやすいタイプのウイルスの患者さんは、治癒いたしました。
 いずれの慢性肝炎も定期的な血液検査と、超音波検査が必要です。特に、C型慢性肝炎は、放置すると 肝硬変から肝臓がんへ移行しやすいことが知られており、十分な注意を払って診療を行っております。
 肝臓ガンは、やせている患者さんは、超音波で診断できますが、太っている患者さんは、なかなか 難しいものがあります。腫瘍マーカー血液検査、腹部CT、MRIなどが重要な検査です。


以上の内容は、一般的診療について述べたもので、個々の患者さんに
全ての内容が当てはまるとは限りません。
当院では、それぞれの患者さんに合わせた、検査や治療を行っております。